昭和の戦争ノート10



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今日も、三田村武夫『大東亜戦争とスターリンの謀略』から、以下引用します。


この政府声明(国民政府を相手にせず)に呼応して、
同月(昭和13年1月)19日付読売新聞夕刊一日一題欄に、
「長期戦の覚悟」と題する三木清の論文があらわれたことは、
注目に値する。
彼はその中で、

「いよいよ長期戦の覚悟を固めねばならぬ場合となった。
それはもちろん、
新しいことではなく、
事変の当初から予想されていたことである。
今更、改めて悲壮な気持ちになることはない」

「長期戦の覚悟として必要なのは、
強靱性である。
長期戦となれば、いきおい局面は複雑化し、
思いがけないことの起こってくる可能性も増えるわけであるが、
これに処していくためには、
強靱な精神が必要である」

と言っている。
三木清が共産主義思想の把持者で、
そのために彼は、昭和17年治安維持法違反として検挙され、
獄中で悲惨な死をとげたことは周知の通りである。

終戦後彼は、
戦争に反対したがゆえに、
軍閥政治の犠牲になったかのごとく伝えられたが、
この論文でも明らかなように、
真っ先に長期戦を支持したのは、
かれら一連の共産主義者のグループであった。


以上引用終わり。

「真っ先に長期戦を支持したのは、
共産主義グループだった」
と言い切ってよいかどうか確かめたいと思います。

コミンテルン第6回大会決議は、
長すぎるうえに、記述内容にかなり矛盾があります。

一方で「帝国主義戦争に反対せよ」(この部分は三田村は引用していない)と言いながら、
「帝国主義戦争は必然」
「帝国主義戦争を内乱に」
「戦争が起きたら、自国が敗北するように工作せよ」
とも言っています。

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この記事を書いた人

昭和24年、埼玉県生まれ。昭和59年、大宮市の小学校教員に採用される。大宮教育サークルを設立し、『授業づくりネットワーク』創刊に参画。冷戦崩壊後、義務教育の教育内容に強い疑問を抱き、平成7年自由主義史観研究会(藤岡信勝代表)の創立に参画。以後、20余年間小中学校の教員として、「日本が好きになる歴史授業」を実践研究してきた。
現在は授業づくり JAPAN さいたま代表として、ブログや SNS で運動を進め、各地で、またオンラインで「日本が好きになる!歴史授業講座」を開催している。
著書に『新装版 学校で学びたい歴史』(青林堂)『授業づくりJAPANの日本が好きになる!歴史全授業』(私家版) 他、共著に「教科書が教えない歴史」(産経新聞社) 他がある。

【ブログ】
齋藤武夫の日本が好きになる!歴史全授業
https://www.saitotakeo.com/

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