昭和の戦争ノート8



日本史ランキング
クリックお願いします!別ウィンドウが開きます

陸軍中将土肥原賢二は、昭和14(1939)年6月号の『中央公論』に、
「新時代を戦う日本」と題する論文を書いているます。


「今次事変(支那事変)の聖戦の意義は、
単に国家が自己の生存上の問題や、
発展のためのみに戦っているのではなくして、
世界の正義と新秩序と、
新文化のために戦っておることである。
今次事変を契機に、
東亜の新秩序、
東亜の協同世界、
東亜の新文化、
戦争の世界史的意義等々が、
さかんに論議されるに至ったのは、
このためである」

「東亜協同体の理念は、
今次事変の血と硝煙と犠牲と死の中から、
われわれが得た貴重な理念である」

「東洋はわれわれの真理で支配するか、
それともわれわれ東洋人は、
欧米デモクラシーや、ソ連のボリシェビキの奴隷となるか、
われわれの理想か、
われわれの新文化か、
彼らの旧支配か、
われわれの新時代か、
彼等の旧時代か、
血の決意のみがこの結果に勝利する」

「ここに、われわれが今回提唱し、
実践しつつある、
東亜協同体の政治的意義の重大性がある」


三田村武夫は、
当時参謀本部にいた土肥原陸軍中将の論文が、
三木清や平貞蔵や尾崎秀実らの論文と、
内容も修辞も酷似していると指摘し、
「当時、軍閥とその背後に何があったかを物語る証拠」
と述べています。

  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

昭和24年、埼玉県生まれ。昭和59年、大宮市の小学校教員に採用される。大宮教育サークルを設立し、『授業づくりネットワーク』創刊に参画。冷戦崩壊後、義務教育の教育内容に強い疑問を抱き、平成7年自由主義史観研究会(藤岡信勝代表)の創立に参画。以後、20余年間小中学校の教員として、「日本が好きになる歴史授業」を実践研究してきた。
現在は授業づくり JAPAN さいたま代表として、ブログや SNS で運動を進め、各地で、またオンラインで「日本が好きになる!歴史授業講座」を開催している。
著書に『新装版 学校で学びたい歴史』(青林堂)『授業づくりJAPANの日本が好きになる!歴史全授業』(私家版) 他、共著に「教科書が教えない歴史」(産経新聞社) 他がある。

【ブログ】
齋藤武夫の日本が好きになる!歴史全授業
https://www.saitotakeo.com/

コメント

コメントする

目次