授業の追試をする先生方への手紙 1



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本年度はこれまでにない数の先生方が「日本が好きになる!歴史授業」の追試を行いました。

しかも全70時間の追試や同学年複数学級での追試もありました。

どの先生からも子供たちの感想文が送られてきて、その内容も素晴らしかった。

・先人への感謝の気持ち

・日本の素晴らしさへの気づき

・日本人としての誇り

・日本への深い愛情

・国や社会に何か貢献をしたいという国民としての自覚

・日本人としてよりよく生きたいという真摯な願い

そうした思いがあふれている実にけなげな文章が綴られていました。

先生方の実践は今後も続き、やがて大きなうねりとなって広がっていくだろうという強い希望が生まれました。

しかし、一方でみなさんに知らせておきたいことも起きていた。

いくつかあるなかで一番厳しかったのは、

校長から「きみにはもう6年生はもたせない(歴史を教えさせない、という意味)」

と通告された先生だ。

理由は「保護者からクレームが2件あり、児童のノートを見て問題だと思ったからだ」という。

ただ歴史授業がすべて終わってからだったとのこと。

クレームは前にあったが授業は最後までやらせてくれたということです。

校長から聞いた保護者のクレームは次の3点だったという。

「教科書をあまり使っていないから内容をおさえているかどうか心配だ」

「内容が難しい。小学生のレベルではないと思う」

「6年生の学力にあっているかどうか疑問がある」

事実関係の報告はここまでにします。

とりあえずこういうことがあったと知らせておきます。

なおこの先生はすでに新天地に旅立つことを決めたようです。

ぼくとしてはまだ希望はあるから学校に残ってほしかったが、彼は今後も別のかたちで歴史を教えてい道が開けたのだそうです。

この件でいますぐどうこうということはありませんが、来年度の追試を考えている先生はこういうことがあったことを心にとめておいてください。油断は禁物です。

私たちの強みは学習指導要領の6年歴史の二つの目標

「国を愛する心情を育てる」と「国を支える国民としての自覚を育てる」

を両方ともほぼ完璧に達成できることです。

もう一つの強みは、リーダーとして考えさせる発問と討論という学習法です。教師が教え込むのではなく資料を通して児童生徒が自ら気づくという学習の王道を達成できることです。

一方つっこまれるとしたら、文科省検定教科書に載っていな教材を扱わざるを得ない点です。

また一部ですが文科省の想定しているカリキュラムと多少のズレがあります。

しかし、教科書通りでは正しく歴史教育の目標が達成できないから、やむを得ずこの実践が生まれたわけです。仕方がありません。

日本愛に乏し、対外関係で常に自虐的な(日本が悪い)教科書通りでは、6年生や中学生の歴史教育目標が達成できないからです。

しかし、重要なのは教育内容においても教科書が取り上げる内容はほぼ満たしており、必須の歴史人物42人もすべて取り上げてあることです。

足りないところを補っているだけだと考えておきましょう。

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この記事を書いた人

昭和24年、埼玉県生まれ。昭和59年、大宮市の小学校教員に採用される。大宮教育サークルを設立し、『授業づくりネットワーク』創刊に参画。冷戦崩壊後、義務教育の教育内容に強い疑問を抱き、平成7年自由主義史観研究会(藤岡信勝代表)の創立に参画。以後、20余年間小中学校の教員として、「日本が好きになる歴史授業」を実践研究してきた。
現在は授業づくり JAPAN さいたま代表として、ブログや SNS で運動を進め、各地で、またオンラインで「日本が好きになる!歴史授業講座」を開催している。
著書に『新装版 学校で学びたい歴史』(青林堂)『授業づくりJAPANの日本が好きになる!歴史全授業』(私家版) 他、共著に「教科書が教えない歴史」(産経新聞社) 他がある。

【ブログ】
齋藤武夫の日本が好きになる!歴史全授業
https://www.saitotakeo.com/

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