★小山和志先生は兵庫県の小学校の先生です。スリランカの日本人学校にもいらしたことがある国際派です。今回は3年前にいただいた小山先生の「日本が好きになる!歴史授業」との出会いをレポートした文章を紹介します。
小山和志(2021/06/27)
注文していた本が届いた。
齋藤先生の「学校で学びたい歴史」
教師になって3年目に、初めて6年生の担任になった。
そして、6年生の社会といえば歴史。歴史といえば暗記、戦国時代、といったイメージ。
さらに、日本は悪いことをしたんだ〜、といった教科書を使って進める。
なんで自分はこんなことを子どもに教えているのだろうか、と悩みながら授業をしていた。
自分の人生の一番の転機は?
と聞かれたら、
「大学時代、九州ツーリングをして鹿児島の知覧特攻平和会館を訪れたこと。」と答える。
それから、自分の存在は自分だけのものではないような感覚になった。今の自分が存在しているのは、この人たちのおかげなのだと。
こういった博物館で、涙が溢れて止まらない経験をしたのは初めてだった。
この経験から、何で先人を悪者扱いして授業をしなければならないのか、と悩んでいた。
教師5年目にもう一つの転機があった。
友人を介して齋藤先生の「授業づくりJAPANの日本が好きになる!歴史全授業」を手にした時。
この本に出会って、何が何でもこの授業を追試してみたいと思い、6年生を切望した。
教師6年目、3回目の6年生の担任。
何とか教材研究をしながら、(正直命を削りながら)この追試をできる限りやってみた。教科書や市販テストの内容を押さえつつ、追試を何十時間もするのは本当に大変だった。
なんとか1年間をやり通して、教え子たちにレポート課題を出した。
みんな一生懸命書いてきた。小学生に出すレベルのレポートではなかったかもしれない。
ただ、提出されたレポートを読むと、子どもたちが必死に書いてきた日本という国への想いが伝わってきた。誤字脱字もあるが、そんなことは気にならない。これ以上に誇らしいものはない。
このレポートは教師としての宝物。
お世辞ではなく、この「日本が好きになる‥」は本当に凄い本。
期末処理がピークに差し掛かる週末に届いてしまったが、時間を作ってこの本も読み進めていきたい。
日本が好きになった。
日本に誇りを持てた。
そんな子どもたちをこれからも育てていきたい。
そして、今年度、校務分掌を希望していた社会科担当にしてもらえた(新任以来からの特活をやっと卒業!)。
実働年数は少ないのに、学年主任や実習教官などが当たる年齢になってしまった。
現場での草の根活動。
「歴史授業で、こんな子どもたちを育ててみませんか?」
こちらもやっていきたい。
★次回は小山先生の歴史授業実践で育った子供たちの様子(感想文や授業の記録)を紹介します。
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