読んだり考えたりするがただそれだけ、かもしれない。以下は引用だけ。
吉田茂「日本を決定した百年」
戦後の日本人は、敗戦と占領という状況に直面したとき、ずる賢く占領軍を迎えるのではなく、占領軍が指示した大変革に男らしい態度をとり、言うべきは言った後で改革を行い、その改革の中に日本を再建する方法を見いだそうとした。
それができたのは日本人が過去の過ちにくよくよする代わりに、現実を見つめ、こつこつ働いたためであった。
攘夷に失敗して西欧諸国の力を知った武士たちがあっさり開国に踏み切ったように、戦争に敗れた日本人は敵の美点を認めたのである。
疑いもなく日本人は「Good Loser(よき敗者)」だったのである。
赤坂真理「東京プリズン」
なるほど私の国の人たちは、戦争が終わって、女のように振る舞ったのではないかと。男も女も、男を迎える女ように、占領軍を歓迎した。
多少の葛藤はあったとしても相手に対して表現せず、抵抗を見せなかった。
それどころか、占領軍を気持ちよくするためのことが、公にも個人レベルでも行われ、じじつ、日本人は占領軍と仲良くやった。
まれに見る仲むつまじい占領だったのではないか。
・・・恥じながら、かつての敵をもてなした。
決して武士のようにではなく、男を迎える女のようにサービスした。
それを戦争を知らない私たちでもどことなく感じ取ってる。
戦争に負けたのは、いい。
だけれど、自分を負かした強い者を気持ちよくして利益を引き出したら、それは娼婦だ。
つづく世代は混乱する。
誇りがなくなってしまう。
コメント