「建て直そう日本女性塾」でお話ししてきました



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令和7(2025)年の初仕事は永田町の衆議院議員第一会館でした。

「建て直そう日本女性塾」の松浦芳子(元杉並区議会議員)さんのご依頼で「子供の心を育てる『日本が好きになる!歴史授業』」というお題でお話してきました。
この会は、自由主義史観研究会が立ち上がった頃お世話になった伊藤玲子さん(当時鎌倉市議会議員)が立ち上げた会で、現在は松浦さんが引き継がれていらっしゃいます。

松浦さんとも昔からご縁をいただいていて、むかし浦和実業時代に調布で歴史連続授業をやらせていただいていたことがありましたが、松浦さんは議員さんのお忙しいお仕事の合間に何度か来てくださいました。
そのご縁のおかげで「建て直そう日本女性塾」に登壇させていただくのはこれで2回目です。

お忙しいなか会のリーダーの山谷えり子さんもご参加くださり、はじめに大事なお話をされました。
事前にお話したわけではないのですが、すべてがぼくの話につながる内容ばかりでとてもおどろき感動しました。
山谷えり子さんはいわゆる「教科書議連」の中心メンバーのお一人で、今は亡き安倍晋三や中川昭一らとともに1990年代以来の歴史教育改革を担ってこられました。

「教科書議連」は正しくは「日本の前途と歴史教育を考える議員の会」という名称の議連です(平成9年設立)。
平成10年の学習指導要領の改訂はこの議連の活躍のおかだったと推測しています。左傾化が激しく進行していた文部省に影響力を及ぼして大変有意義な改訂をやってくれました。霞が関の官僚にお任せではなく選挙でえらばれた政治家が行政を変えていく。こういう政治主導の政治こそが真の民主主義です。

その内容を簡単以ご紹介しましょう。

・6年生の社会科(歴史・公民)の目標を「国を愛する心情を育てる」と明確にしました。
その上に立って、中学では「国民としての自覚」を育成することになりました。
戦後半世紀以上「国家」「国民」という言葉を忌避し、「市民」「世界市民」を育ててきた社会科教育の大転換でした。

・あわせて、建国神話を教える、天皇への理解と敬愛の念を育てる、などの重要な文言が教師を法的に拘束する学習指導要領に盛り込まれました。

・また。国旗と国歌を尊重する指導への転換(義務教育で尊重しない指導が行われ続けていたとは!)もこのときに始まります。

・これらの重要な改訂内容は現在も残っていますが、教科書検定や教育行政にまったく反映されず、スルーされてしまっているのは嘆かわしい限りですが。

ちょっと詳しく書きましたのは、この改訂があったからこそ、ぼくたち自由主義史観研究会の歴史授業が潰されないで生き残ることが出来たと考えているからです。

ぼくたちの歴史授業はメディアはもちろん教育界からも歓迎されませんでした。
共産党や組合さらに県や市の教育委員会からもクレームが入りましたが、そのたびに「教育指導要領」には歴史教育の目標はこう書かれていますと対応して乗り切ってきました。

「国を愛する心情を育てているのは誰の授業ですか」
「国民としての自覚を育てているのは誰の授業ですか」
「法を守っているのは誰の授業ですか」
と冷静に対応して、具体的な子供の事実を持って弁明ができたのは指導要領改訂のおかげでした。
それを成し遂げるために働いてくれた山谷さん、中川さん、安倍さんたちのご努力のおかげでした。

現在の私たちには、第二次安倍内閣が成し遂げた「教育基本法」の改訂もあります。
そこには「日本の教育の目標」として「国を愛する態度」と「国民としての自覚」を育てることがしっかりうたわれています。
この目標はいまでは日本のすべての教育機関が守るべき目標になっています。

山谷さんはお忙しい中(予算審議!)最後まで残ってぼくの話を聞いてくださいました。ありがとうございました。
上に書いたような感謝の気持ちを思い出しながら、お話させていただきました。

前半でぼくの教育観と歴史授業観を「自己肯定感と日本(国)」というテーマでお話し、後半は「日本が好きになる!歴史全授業」をかいつまんで紹介させていただきました。あわせて60分弱になりました。
30人ほどのご参加でしたが、みなさん各界でご活躍されているかたばかりでした。たいへん光栄に思います。

今回は1年間の冬眠明けの最初の講演でした。無事終えられてホッとしているところです。

家に帰って一息ついたら「浦和実業初出場で準決勝進出!」のニュースが届きました。
ぼくが最後に中学の方の歴史講師として働いた高校です。野球に力を入れていましたが当時は浦和学院などに一歩及ばずでした。辻川監督とは一度酒席でご一緒したことがありました。「甲子園」が何度も出てきたのを思い出します。
苦節37年。おめでとうございます!

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この記事を書いた人

昭和24年、埼玉県生まれ。昭和59年、大宮市の小学校教員に採用される。大宮教育サークルを設立し、『授業づくりネットワーク』創刊に参画。冷戦崩壊後、義務教育の教育内容に強い疑問を抱き、平成7年自由主義史観研究会(藤岡信勝代表)の創立に参画。以後、20余年間小中学校の教員として、「日本が好きになる歴史授業」を実践研究してきた。
現在は授業づくり JAPAN さいたま代表として、ブログや SNS で運動を進め、各地で、またオンラインで「日本が好きになる!歴史授業講座」を開催している。
著書に『新装版 学校で学びたい歴史』(青林堂)『授業づくりJAPANの日本が好きになる!歴史全授業』(私家版) 他、共著に「教科書が教えない歴史」(産経新聞社) 他がある。

【ブログ】
齋藤武夫の日本が好きになる!歴史全授業
https://www.saitotakeo.com/

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