「日本が好きになる!歴史授業」の話いろいろ⑩ 続・授業書「物とその重さ」



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問題5で子供たちは、初めて全員が「ウ こなになっても重さはかわらない」を選んだ。粉のように「軽く」なっても重さはある、合わせれば同じ重さになる、と考えていることがわかる。 

ここまでは台ばかり(ばねばかり)を使っている。目盛りは2グラム。だいたい計算通りになるがこどもたちには不満が広がる。

そこで次に「はかりのはなし」というお話が配られる。上皿天秤(てんびん)が説明される。そのはかりではかれる最大の重さを「秤量」といい、はかることのできる最小の重さを「感量」という(おぼえなくてよい)。

次の授業書(ちなみに授業書はその都度一枚ずつ配られる)は「作業1」とあり、上皿天秤の使い方が箇条書きで説明され、最後に10円玉1個とはがき一枚をはかる作業を行う。

アが14人、イが30人になった。ここでも、討論の中で、子供たちは「軽いものにも重さはちゃんとある」と考えていることがわかる。しかし結果は「イ はかれない」になった。

次の授業書は「質問3」だ。子の測れない小さな紙の重さをはかるアイデアを求める質問が出される。

そのうえで「問題8」が配られる。

次は「質問4」だ。これは「知っているものの中で、ウンと重さの大きいものと、ウンと重さの小さいものを書いてみるという質問。クジラ・ゾウ・ビル・富士山・地球・・。アリ、ほこり1つ、空気1つぶ、プランクトン、原子・・・と広がっていく。最後は「研究問題」が出される。次の授業までに調べたいものが調べてくる。

やってきたのは43人中6人だった。これは教師が紹介する。
原子の中で一番軽い水素原子 0.00000000000000000000000167グラム(0が23こならぶ)
太陽            約2000000000000000000000000000000000グラム(0が33こならぶ)

最後に「練習問題」をやってみる。

板倉は下のように学習効果を示している。

練習問題1の誤答は〇(正答率100%)・・・一般の小中学生の正答率は40%だという。
練習問題2の誤答は3(正答率 93%)・・・一般の小学4年生の正答率40%。中学生70%だという。

「物とその重さ」第二部は練習問題2の「重さの加法性」から始まる。

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この記事を書いた人

昭和24年、埼玉県生まれ。昭和59年、大宮市の小学校教員に採用される。大宮教育サークルを設立し、『授業づくりネットワーク』創刊に参画。冷戦崩壊後、義務教育の教育内容に強い疑問を抱き、平成7年自由主義史観研究会(藤岡信勝代表)の創立に参画。以後、20余年間小中学校の教員として、「日本が好きになる歴史授業」を実践研究してきた。
現在は授業づくり JAPAN さいたま代表として、ブログや SNS で運動を進め、各地で、またオンラインで「日本が好きになる!歴史授業講座」を開催している。
著書に『新装版 学校で学びたい歴史』(青林堂)『授業づくりJAPANの日本が好きになる!歴史全授業』(私家版) 他、共著に「教科書が教えない歴史」(産経新聞社) 他がある。

【ブログ】
齋藤武夫の日本が好きになる!歴史全授業
https://www.saitotakeo.com/

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