パンフがなくなってしまい、図録も買わなかったので、記憶がぼんやりしてきました。
なので、あとは思い浮かぶことだけサラッと行きます。
・ガラス製のおさかなくんが藍・黄・緑・深緑と4つ(写真)あってこれがとてもかわいくて、いまでもいけそうでした。これとガラスの定規型は朝廷の官僚たちが腰からぶら下げていたとか。たんにお洒落なのか、何かわけがあるのかはわかりませんが、様子を思い浮かべるとなんだか楽しいね。シナの官僚のを真似たのかもしれません。
これがいいと思って帰りにミュージアムショップに寄ったらなんと一日目で売り切れたそうです。
・さっきの鏡の七宝焼きもガラスだけど、ガラスってすごく価値の高いものだったんですね。法隆寺の五重塔の心柱の下に埋められていた舎利容器の一番内側がガラスで、その周りが金で、次が銀、最後は銅製の容器になっているそうです。仏様のお骨に触れる容器はガラスでした。
・柳でつくった弁当箱みたいな籠(箱)も、伝統の朱の漆で塗られていてよかったなあ。天皇の弁当箱じゃないみたいですが? ああこれは単にぼくは漆が好きということですね。
・正倉院文書も面白いですよね。東大寺は仏教普及のために膨大な写経活動をやったんですが、紙は貴重品だったので役所で使った紙をもらいうけてその裏を使ったんですね。それが大量の奈良時代の公文書史料として正倉院に収められていまして、これを正倉院文書というそうです。
・毎年これも出されますが、今回は美濃の戸籍が出ていました。大庭さんだったかな?90人もいる家族の戸籍!とかびっくりしますし、ほかにも何か忘れましたが、貴族の家に泥棒が入ってこれこれしかじかの物が盗まれた。市で売られるかもしれないから見張りなさい…とかまじめなお役人の仕事ぶりが目に浮かびます。
こういう面白そうなところはカードで解説されいるのでぼくにもわかるようになっていました。
ああそうだ。ひも残欠とか紫檀残欠とかも展示されていました。何に使われたかわからないんだけどそういうものも一切捨てません。それで展示されていて、なんだか想像力を刺激されます。
ひものかけらだってもとは何かに使われていたもので、奈良時代の人がお蚕を育てて、繭から糸を紡ぎ、染色のための植物も育てて染めて色糸をつくり、編んだり折ったりしたわけなんですよね。大勢の手を経て、誰かに使われて、残欠とよばれるようになってしまっても、長い長い間大事にしまわれていて、学芸員さんに「今年はこれだそうか」なんて言われることになり、いま1300年後のぼくにこうして見られています。なんかいいね。
まあ、そんなこんなでとてもいろいろと感じ入った正倉院展でした。
なんだか、いいかげんなレポートになりましたが、友人のくまがいさんからFacebookで「感想を書いてね」とたのまれたので、頑張って書いてみました。あんまり役に立つとも思えないけど、自分のためにはてもよかったです。
これがきっかけで「行ってみようかな」という方がいたらうれしいな。
コメント