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今日の5校時は6学年全員を集め、一斉に「神話の授業」を行った。この前時にダイジェストで教えてあったので楽しみにしてくれていた児童も多かった。中には、自分が持っている神話の本まで持ち込んできた児童もいた。そういうところが本当に可愛い。
神話は普通に読んでいると全体像が見えずわかりにくい。また、私は当初、どう考えてもおかしいと思って腑に落ちない点があった。長年、勉強してきてそれが解消できた今、子供たちに自信を持って神話を教えることができている。
先日、地域の朝市でお会いした6年保護者からも、息子が社会にとても関心を持って取り組んでいますとの感謝の言葉をいただいた。有難いことである。
ある学級では、私が「なんでこのようなことが教えられてないんだと思う?」と尋ねると、すぐに「戦争に負けたからです」ときっぱり答えた児童がいたのには驚いた。なんでも、母親が歴史に関心があり、YouTubeなどでそのような知識を得ているのだという。もはや、そういうことが小学生レベルでわかる時代になってきているのだ。
さて、普通に神話の授業を受けていても全体像がわからないと頭に入ってこないため、私がオリジナルで作った「神様の系図」と超簡単にまとめた「24コマ漫画」を両面印刷した資料を配り、それを見ながら授業を受けるよう指示。
全面にはパワーポイントの横に神様の系図を拡大したものを掲示し、今、どこの神様のお話なのかを示しながら授業を進めた。さらに、日本の神話はたった2つのキーワードを頭に入れておくだけでわかりやすくなる。そのことも伝え、授業を進めた。
45分でおさめるつもりだったが、最後の神武東征のところまで行かず終了。チャイムが鳴ったのでとりあえずそこまで。続きはまた今度ということになった。
公民や歴史の授業をここまでしてきて思うのだが、この子たちには「時間」を持って行かれる。もちろん、いい意味で。
今日もあまりの反応のよさに、こちらがついついそれにのっかって余計なことを話してしまう。その分、少しずつ時間が食い込んでいくのだ。
もともと、7つのパートからなる神話の授業、それぞれ1時間かけてもできる内容だが、時間の関係もあって、7時間分の授業を45分バージョンにしてこれまで何回かやってきた。
しかし、こんなにも時間を持って行かれることは初めて。
児童の振り返りもその後確認できず、それについては後日、報告しようと思う。
残念ながら現行の教科書には詳しく神話は掲載されていない。しかも、お茶を濁す程度の記述。なぜか、初代神武天皇の名が出てこない。掲載されてしかるべきなのに、最初に出てくる人物が外国の文献により「卑弥呼」とはあまりにもお粗末。
ここ数年、教科書検定の裏側の話もいろいろと聞いているが、本当に残念極まりない。
文部科学省の検定基準は心からひどいと思っている。まあ、そこに文句を言っていても変わらないので、日本の子供たちに必要だと思う我が国の歴史を教えるまで。
戦前の行き過ぎた皇国史観でもない、現行の教科書のように闘争史観で書かれた歴史観でもない、我が国の子供たちが学ぶべき歴史を今のところ教えられていると考えている。それもこれも齋藤武夫先生のお陰。
たまたま、私に用事があって来校してくださった出版社の方が「私は知識があるからある程度、ついていけますが、子供たちも先生の授業を理解し、ついていっていることに驚きました」と話をしてくださった。
子供たちはどんなふうに受け止めてくれたのだろう。後日、しっかりと確認をしたい。
今年度も残すところ279日。
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