渡邉尚久校長先生の第二弾です。タイトルは表記の通りです。これは自我形成期の歴史教育に必須の認識です。
これから自我を形成しようする柔らかい心に祖国の先人の営為をどう伝えるか。戦後78年間、我が国は戦勝国の書いた歴史、戦勝国が日本の学校に強制した歴史(日本を弱体化する意図がありました)を教えてきました。そのポイントは次の二つです。
1 近現代の歴史を「近隣国を侵略した悪い国」として教える。(東京裁判の判決にもとづく現代史など)
2 日本の良い所・世界の中の独自性は教えない。(世界最古の国、建国神話、天皇中心の国、和を尊ぶ精神、日本の歴史にしか現れない現象や文化など)
この二点がずっと守られ、現在の教科書もそれを継承しています。そのため、子供たちは法に定めている「日本を愛する心情や態度」も「国を支える国民としての自覚」もまったく育てられていません。そればかりか、歴史を学ぶほど日本が嫌いになり、学習する祖国の姿に裏切られたような気持になり、健康な自己肯定感(自尊感情)を持つことができません。それを渡邉先生は
「精神的な虐待と同じ」
と仰っています。まさにその通りではないでしょうか。今回も子供の感想文が3つ引用されています。どうか最後までお読みください。
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否定的な歴史を教えることは精神的な虐待と同じ
渡邉尚久(船橋市立船橋小学校校長)
私が齋藤武夫先生の著書に出逢ったのは平成15年。ちょうど高学年の担任をしていた時だったので、次の年度、齋藤武夫先生の歴史授業を1年間、追試することができました。(資料も少なく、ひどい授業でしたが…)
それと並行して学年では『日本について考える』という総合の単元を学年で取り組んでいました。(もちろん、肯定的な内容です)
ある時、私の友人である渡邊氏に来てもらい、『台湾から日本を知る』という講演を子供たちにしてもらいました。日本の他国への貢献がよくわかる講演でした。
その時の振り返りを2学級分、全て目を通したところ、びっくりすることがありました。
隣の学級の女児でした。
その子の振り返りはざっと次のようなものでした。
「今日の渡邊さんの講演を聴き、なぜ、渡邉先生が、日本、日本というのかがわかりました」
この子は私立受験をするために早くから塾に通っていました。成績は優秀。そのため、学校で歴史を学ぶよりも早く塾で、それこそ、否定的な歴史を学んでいたのです。
先に否定的な内容をこの子は一生懸命学び、あとから肯定的な内容が入ってきたため、混乱してしまったのです。そして、なかなか、私がやっていた授業が受け入れられなかったのです。
そんな時、第三者である方から、それこそ客観的な情報を教えてもらったことで、「もしかしたら、日本はそんな国ではないかもしれない…」と感じたようなのです。
この子がその後、自分の国に対してどのような感情を抱き大人になったかはわかりませんが…。
私が齋藤武夫先生の授業をここまで広めたいと思うのは、こういった不幸な子供を一人でも少なくするためです。
子供にとって否定的な歴史を教わることは、自分の両親や祖父母、そしてご先祖様を否定することと同じことであり、結局は自分のことを否定することにつながります。もちろん、本人がそんなことを自覚できるはずもありません。でも、私たちは齋藤武夫先生の歴史授業を実践してきてそのことがわかってしまったのです。
本校では、塾に通っている子が少なくありません。正直、担任らや私が授業をしている時、その子たちがどのように受け止めているのか、とても不安でした。しかし、振り返りを読み、日本の歴史を肯定的に受け止め、そして、未来に対して肯定的な感情を持てるように育ってくれたのだと嬉しくなりました。
その子たちがどのように受け止めたのかお読みください。
(ここから)
私は今まで塾の授業で「日本ってこんなひどいことをしていたのか」といつも悲しく思っていました。でも、校長先生の授業で「日本ってやっぱり優しい国なんだな」と思うことができるようになりました。私もバトンを受け取った日本人として、古き良き素晴らしい自分の国を守っていけるような国民になりたいと感じました。それに今の平和な日本があるのは、私たちの先祖のたえまない努力があったからだし、もっと自分たちの先祖に誇りを持って前を向いて生きていきたいと思いました。なので私はもっと日本の文化に興味を持って今よりもっと日本の勉強をしていきたいし、大学に入って歴史や文化についてもっと細かく知ってみたいと思いました。あと、日本のことを好きでいてくれる国に行って、先祖が築いてきた信頼や功績を自分の目で見てみたいと思いました。私はもともと歴史が好きでしたが、今回の授業でさらに歴史が好きになりました。なのに日本にも自分の国は悪い国、ひどい国と思っている人たちに教えてあげたいと思いました。それに、私が今までやってきたことと違うことがあまりにも多かったのでとても驚きました。
私は校長先生が教えてくれた大東亜戦争から後の日本の授業が心に残りました。私は授業を受けるまでは真珠湾を攻撃したのは日本の侵略行為で満州事変の時もそうだと思っていました。だから、アメリカ(連合国軍)が沖縄に上陸したり東京大空襲をしたのも侵略をしてきた日本に反撃するために行ったことであると思っていました。でも、校長先生が「日本は攻撃せざるを得ない状況だった」と言っていたうえに、東京大空襲を「東京大虐殺」と言っていたりしたので日本が侵略をしたわけではないのだなと知ることができてよかったです。また、戦争後の日本は経済が発達していたり技術がすごかったり、他の国から信頼されていて親日国が多かったりと日本はすごい国であるということを知ることができました。今までは満州事変や日中戦争、大東亜戦争が起こったのは日本が他国に侵入したりしたせいで、日本が始めたことだと思っていたり、昔から不平等条約などで外国側の利益があるように扱われているので、私は日本にあまり誇りを持っていなかったけれど、歴史の学習をしてから日本は世界で1番古い国で、歴史があるということなど、日本の良いところをとてもたくさん学んだので、日本に誇りを持つことができるようになりました。これからもこの誇りを忘れずにずっと日本のことを好きだという気持ちを持ちながら生きていこうと思いました。
僕は歴史の授業で1番心に残ったことは太平洋戦争で日本軍がアジア諸国を欧米の植民地から解放したことです。今まで大日本帝国は悪い国だと思っていましたが、校長先生の授業を受講して考えを改めることができました。社会の歴史の授業は今まで塾ではホワイトボードを使っていたので、電子黒板を使ったスライドの授業は新鮮味があってとてもおもしろかったです。毎回、歴史の授業がある日は楽しみにしていました。最終回の授業は、最後の年別の写真が流れるところが最近のできごとを振り返ることができて特におもしろかったです。
(ここまで)
来年度、6年生担任をすることが決まったらぜひ連絡ください。
6年の歴史を、私も含め多くの齋藤実践者たちがサポートします。
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