講座10周年の節目に記念碑的な追試実践!



日本史ランキング
クリックお願いします!別ウィンドウが開きます

船橋市立船橋小学校の校長先生がFBに投稿してくださいました。船橋小は本年度、6年生全クラスで「日本が好きになる!歴史全授業」を実践してくださいました。ぼくも最初の授業「命のバトンと国づくりのバトン」と「千葉の偉人伊能忠敬」の授業をやらせていただきました。

実は校長先生自ら授業もなさっています。素晴らしい!

その結果のこどもたちの感想文を紹介してくれています。とても感動的な文章が並んでいるのでぜひ読んでみてください。どうか、12歳(まだ11歳の子もいるかな?)の小学生の思いを受け止めてください。

以下、渡邉尚久校長先生の投稿を紹介します。

-----------------------------------------------

【齋藤武夫先生の授業を実践すると】

先日、6年担任らから依頼があり、齋藤武夫先生の創り上げた70時間の最後のところをやらせてもらいました。

歴史の最後の授業では、子供たちに1年間を振り返って作文を書かせるようになっているのですが、週末、全ての児童の振り返りをコピーしてくれました。

齋藤先生の歴史授業を受けると、どういう心情が育つのか、また、どのようなものの見方・考え方をする児童が育つのか、児童の振り返りをお読みください。これは喧嘩を売っているわけではありませんが、教科書と指導書のみでの指導では到底、到達できないところだとほぼ確信しています。

それでは、児童の振り返りを紹介します。

(ここから)

◆昔の人たちのやってきたことが今生きている人たちが豊かになっていることで昔の人とのやってきたことは無駄ではないことがわかった。日本人として令和の問題を解決したいと思っている。

◆日本人はもっと自分の国を誇りに思った方がよいと思った。日本は世界の国々から信頼されているんだなと思った。自分はこれまで先祖が築いてきた歴史を汚さないように生きていこうと思いました。残り4つの課題をどう解決するかが気になりました。そして、将来は僕もその4つの課題に関わるんだと思った。

◆僕は歴史の授業が好きでした。なぜなら、本当にあったことなのでノンフィクションの小説を読んでいるような感覚だったからです。中でも日清戦争の時に、犠牲になってしまった中国人に向かって礼をしているところが、日本人らしくて素晴らしいなと思いました。僕の尊敬している歴史上の人物は坂本龍馬です。長州と薩摩を合体させたり、大政奉還で血を流さずに問題を解決させたりと、江戸時代にとても活躍していたので尊敬しています。暗殺されてしまったのは残念ですが、僕の頭の中に一番印象に残りました。次は僕たちの番なので、社会に貢献できるように頑張りたいです。

◆私は最初、歴史にふれるまで日本についてあまりよく考えていませんでした。でも、この歴史の学習を通して、日本には領土や米軍基地のような国際的な問題や今まで行ってきた内戦などの反省点を深めることができました!また、日本は他国からの信頼が厚いこと、日本という国は誠実であり、何事にも“一生懸命”ということなど「良い点」についても深めることができ、私は日本という国を誇りに思うことができます!これから政治家など自ら国を動かす存在にならなくても選挙などで間接的に国を引っ張っていけるように少し積極的になりたいです。すごいと思った人、私は伊能忠敬にすごい!と思いました。それが命令だったとしても他の誰かのためにたった何ミリのズレにも妥協せず、一生をかける姿にとても感心しました!私も人のためになることをしてみたいとも思いました。

◆私がこの授業を受けて感じたことは、今までの日本人一人一人の活躍があったから今の幸せがあるということです。ご先祖様はいろんな辛いことや悲しいことがあったのにそれを「自分の国を守るんだ!」という強い気持ちで乗り越えてくれたことを知れました。これからの日本人として自分も授業のことを思い出して日本をもっと大切にしたいし自分の子供にも本当の日本の歴史を教えるというのをつなげてこれからの日本を知って自分の大切な国として守りたいです。

◆日本の御先祖様はすごいなと思いました。はじめは外国からバカにされたり不平等な条約を結ばれたりしたけれど、陸奥宗光と小村寿太郎が条約改正に成功したり、外国から信頼されているところが特にいいと思いました。また、日本の今までの御先祖様が引き継いできてくれたバトンを今、私たちが引き継いでいきたいです。古くからある伝統を持つ日本で生まれ育ってよかったと思えるようにこれからしたいし、アンケートで日本を誇りに持つ人がとても少なかったので自分は誇りを持って行きたいと思います。

◆ご先祖様が受け継いでくれた日本を大切にしたいと思った。日本は信頼されていて、親日国も多いことを初めて知ってびっくりした。日本は神話が昔からあったり、女性や町人が作った歌が集められたものがあったりしてすごいなあと思った。韓国や中国がなぜ日本のことを嫌っているのか。その理由をすることが解決につながると思った。色々な方向から物事を見ることが大切だと思うし、自分目線ではなく他の人の意見を聞いて認め合うことも大切だと思った。自分が知らない世界の大切なことや日本の大切なこと、問題もたくさんあったから積極的に調べていくことが大切だと思った。日本は小さな島国なのに世界的に信頼されていて頼りにされているのはすごいと思った。私たちが解決しなければならない問題がたくさんあるからそれを大切にしていきたい。次は私たちの番だということを意識して大人になりたいと思った。国民一人一人が国のためのことを意識しないと、国の政治は良くならないし、政治家の人に任せっぱなしというのも絶対に良くないと思うし、やっぱり選挙とかで日本を守ってくれそうな人を選ぶことが国民のやるべきことだと思った。社会の授業を受けて、やっぱり昔の先祖様は日本を守るために行動してきてくれた人がたくさんいたし、ある時は命をかけて守ってくれた人もいるからこの日本を大切にしたい。

◆私は今日の授業を受けて学んだことがいくつかあります。一つ目は物事を見たり考えたりするには多角的に真実を見極めることが大切だということです。自ら調べて思考することで間違った情報を見抜くことができるのだとわかり、実践してみたいと思います。マスコミが流す情報がすべて本当のことではない。実際に、風評被害を受けている人もいます。間違った情報を流すマスコミも悪いのかもしれませんが、それを受け取る私たちにも問題があるのだなと今回の授業を受け強く実感しました。二つ目は、日本に誇りを持つということです。日本には豊かな文化、食など良いところがいっぱいです。なにより平和なところが良いことだと私は思います。なぜなら、世界には戦争をしているところや多くの人が貧困で苦しんでいる国などがあるから、普通に当たり前のことだと思って教育を受けられている私たちはかなり幸せだと思うからです。こんなふうに、私は日本の良い所をまずは知っていきたいと思います。日本をダメだと思っていたら、日本という国はどんどん悪くなっていってしまうと私は思います。だから、私はみんなが日本の良い所を知って、さらに良い国へ発展していってほしいと思いました。三つ目は、命のバトン、国づくりのバトンについてです。私たちの御先祖様が一人でも欠けたら私はいないのだと思うと感謝しかありません。国づくりのバトンについても、次は私たちがその一員になり、社会をつくっていくとなると、選挙はとても重要だと思います。私たちが責任を持って能力ある人、政党へ票を入れれば、能力ある人が就くことができ、日本がさらに良い国になると思うので、私は将来絶対に投票したいです。

◆私は今まで歴史授業で大切なことや学んだことが2つありました。1つ目は、天皇中心の国づくりです。私は最初、聖徳太子の授業をしたり、校長先生の神様の話を聞いて、天皇はすごい人だなと思いました。そのことがちょっと変わっても受け継がれているのは日本が古い文化を持っているからなんだと今日、わかりました。その時で学んだことは日本は1番古い歴史を持ち、ずっと聖徳太子の天皇中心は受け継がれているんだなと思いました。そして自分はこの国にいられて幸せだなと思いました。2つ目は日本の数々の文かです。外国の文化を取り入れたり、わざと取り入れず、日本を大切にしたり、先人のいろいろな人たちの取り組みで今ができていることがわかりました。一つ一つの特徴的な文化を学ぶと、その時代についてわかって覚えやすかったです。この文化で学んだことは、歴史には1人1人の個性があることです。だから、自分の個性を持っていきたいなと思いました。2回目の校長先生の授業であらためて歴史を知ることの大切さや国についてわかりました。そして、日本という国に自信を持ちました。だから、今を大切にするにはということを考えていきたいなと思いました。歴史の最初に教えてくれた日本の神様の話や命のバトンの話をしてもらって、歴史は今をつなぐバトンだと学びました。日本が神の国というのはなにか安心する感じがしました。この毎日の授業で学んだことは昔の人の考え方を見て自分だったらどうしようと考えることの楽しさがよかったと思いました。中学生でも歴史を細かく学ぶのでそこも自分と照らし合わせてどんどん解いていこうと思いました。

◆今日は授業をしてくださり、有難うございました。今の日本は問題が多すぎます。日本は大丈夫なのでしょうか、でも、日本は世界にとっての評価や信頼はとても高いので安心しました。日本がよくなるといいです。でも、そのためには日本の問題についてたくさんの人に知ってもらうことが大切だと思いました。領土問題については解決に向けて話し合えるといいと思いました。拉致問題については戦争はしないけど軍事力を日本がもてばいいと思いました。アメリカ軍基地問題については領事裁判権を撤退するように話し合えばいいと思いました。歴史問題についてはちゃんとした日本や世界の歴史を学校で教えればいいと思いました。僕が考えたような解決策を日本がやってくれればいいと思いました。僕も将来、世界に関する仕事や国会議員になれたらこのような日本の問題について解決できればいいなと思いました。今日の授業で日本や世界の問題などについて良く知れました。また、校長先生の授業を待っています。今日はありがとうございました。

◆ぼくは日本人じゃないけど日本に住んでいます。だから、日本をよくなるためには僕も頑張ります。

◆日本の歴史ですごいと思ったところは歌舞伎、人形浄瑠璃、浮世絵です。理由は古くながらも今も残手散るからです。これが残っているのは先祖や先人たちが努力してきたからだと思います。先人がやってきたように僕も自分の家の伝統的な文化を受け継いでいきたいです。また、日本の歴史の授業で最も学んだことは「何事も自分から進んでやることが大切」ということです。これは卒業を祝う会で言った「挑戦する勇気」と同じです。歴史の偉人から学んだ「挑戦する勇気」を今後も活用していきたいです。色々な文化を見て、立派に生きていきたいです。色々なことに挑戦したいです。こうして今、僕たちが無事に生きているのは先人たちのお陰で感謝しています。先人たちの努力や頑張りがあったからこそ、僕たちは今、世界の一員として平和な日々を送れています。僕もこれからの日本を継続できるように政治を支えられる立派な国民になっていきたいです。今までは政治は「政府がすべてやって当たり前」だと思っていたけど、「政府は国民が支えるもの」に変わりました。歴史の中の立派な国民のようになりたいです。歴史を船小で学べて嬉しかったです。船小の歴史の授業でもっと歴史が好きになりました。

(ここまで)

読んでいただいてわかると思いますが、健全な愛国心が育まれるだけでなく、主権者を育てる授業だということもわかっていただけると思います。

ちなみに、選挙に行く国民を育てるには模擬選挙という方法もほんの少しは役に立っているかもしれませんが、私は2つの方法を取った方がよほどいいかなと考えています。

1つは、大人が子供を必ず一緒に選挙に連れていく。選挙に行くのは国民としての義務なんだということを小さな頃から教えること。

そして、もう1つは、齋藤武夫先生の授業を実践すること。齋藤先生の授業では、別に取り立てて選挙へ行け、なんて内容はありません。歴史が自分事になり、そして、政府を支えるのも国民の義務だということが実感できるからです。

いかがでしょうか。

  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

昭和24年、埼玉県生まれ。昭和59年、大宮市の小学校教員に採用される。大宮教育サークルを設立し、『授業づくりネットワーク』創刊に参画。冷戦崩壊後、義務教育の教育内容に強い疑問を抱き、平成7年自由主義史観研究会(藤岡信勝代表)の創立に参画。以後、20余年間小中学校の教員として、「日本が好きになる歴史授業」を実践研究してきた。
現在は授業づくり JAPAN さいたま代表として、ブログや SNS で運動を進め、各地で、またオンラインで「日本が好きになる!歴史授業講座」を開催している。
著書に『新装版 学校で学びたい歴史』(青林堂)『授業づくりJAPANの日本が好きになる!歴史全授業』(私家版) 他、共著に「教科書が教えない歴史」(産経新聞社) 他がある。

【ブログ】
齋藤武夫の日本が好きになる!歴史全授業
https://www.saitotakeo.com/

コメント

コメントする

目次