安達弘講演「いま、日本の学校はどうなっているのかー文科省よ現場のリアルを聴け!ー」を終えて



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8月5日(土)22名の参加で表記オンライン講演を行いました。

わけあって動画は公開できませんが、お話の柱は以下の通りです。

1 4つのテーマで現場を見る(放課後・情報・いじめ・医療)

2 4つの記事(メディア)で現場を見る(給食事故・熱中症事故・外国籍児童対応・新任者対応)

3 多忙化解消?の夢物語に絶望する現場(教員へのインタビューから)

4 私論「学校はどう変わればいいのか・・・第一歩の提案」
  ・文科省通達「放課後は家庭の責任」を出す・・・大阪市枚方五常小学校の宣言

  ・法改正・・・指導要領の廃止など

  ・スクールサポートチーム(発達障害・スクールコップ・カウンセラー・スクールロイヤー・看護師)の設置

  ・外注にする(学校カスタマーサポートセンター・ICT管理・書類作成等)

  ・担任制の廃止

●基本的に「学校改革は引き算で!」が重要であり、学校教師は学習指導のプロフェッショナルに特化していった方がよいという方向性でした。大変感動的で有意義な事実認識と諸提案だったと考えています。いくつか異論も出され、「担任制廃止」と「教師の役割を学習指導に絞っていく」の二点でした。伝統的・日本的学校観と教師観が「よい」という認識が広く共有されていることがうかがわれます。

典型的なご意見を一つ示します。
「全体として安達先生の提案されたことに対する問題意識は共有します。しかし家庭への支援等は私は今の方が必要としている家庭(内容は一昔前より多岐にわたるものの)が多いと思います。従って学校の担任はより使命感と責任感をもって支援の中心にいる必要があるという立場です。役割分担で区切ったら良いという考えは分からないではないのですが、企業と違い、利益を出すという目的もなく、上手くいかないからといって最終的に顧客を切るということは道義上もできないため、役割分担が公務員の世界で上手く機能するとは思えません。欧米のように最終的に格差を生む要因になるでしょう。東京で経験しましたが、今のところ他部署(家庭支援センターやカウンセラー等)との連携が上手く機能している事例を見たことがありません(今後の課題なのは分かりますが)。従って、やはり日本が江戸時代から育んできた教育文化とういうものも大事にしつつ、提案された舶来の仕組みを上手に入れていくという方向が王道なのかなと私は考えます」

● たぶん安達さんは、このご意見には強い異論を持っていると思われます。まだ未確認ですが。
いつかこの理想主義派と現実主義派の討論のようなものを企画できたらいいなと考えています。

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この記事を書いた人

昭和24年、埼玉県生まれ。昭和59年、大宮市の小学校教員に採用される。大宮教育サークルを設立し、『授業づくりネットワーク』創刊に参画。冷戦崩壊後、義務教育の教育内容に強い疑問を抱き、平成7年自由主義史観研究会(藤岡信勝代表)の創立に参画。以後、20余年間小中学校の教員として、「日本が好きになる歴史授業」を実践研究してきた。
現在は授業づくり JAPAN さいたま代表として、ブログや SNS で運動を進め、各地で、またオンラインで「日本が好きになる!歴史授業講座」を開催している。
著書に『新装版 学校で学びたい歴史』(青林堂)『授業づくりJAPANの日本が好きになる!歴史全授業』(私家版) 他、共著に「教科書が教えない歴史」(産経新聞社) 他がある。

【ブログ】
齋藤武夫の日本が好きになる!歴史全授業
https://www.saitotakeo.com/

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