小学校で教えているときはそれほど見えていませんでしたが、中学校で歴史を教えるようになってわかったことがあります。
生徒の感想文でみなさんにわかってほしかったことの第一はこれでした。
それはほとんどの中学の新入生が「日本は悪い国」「悪いことをした国」だと思い、それを恥ずかしいことだと思っていたということです。
学力の高い生徒ほどそれをしっかり受け止めてしまっています。
小学校や塾でふつうに教科書をもとに学べばみなそうなるということです。
また、これらの生徒が満州事変以後の歴史を日本人の視点から学ぶと、ほんとうに嬉しそうに、ほっとしたやわらかい表情に変わります。
それまでは、列の後ろに座ってノートも取らなかったような(頭のいい)問題児が(この子は職員室で様々な教科の教師が話題にしとんでもないやつと罵られていましたが)、ある日いきなり教卓の真ん前に座って真剣にノートを取り始めることもありました。
とにかく、日本は「悪くない」「悪いところはあったかも知れないが、それは敵国も同じだ」「いや正しかったところがたくさんある」ということがわかると、だんだんいい顔になってきます(教師バカもあるけれど)。
やっぱり自分の国が悪者だなんて、少年少女にとってはまことに悲しくつらいことなのです。
あなた方の先祖たちは悪人かキチガイだと言われているわけですからね。
あなたがたはその息子と娘だと言われているわけですからね。
そりゃあ自信も無くなるし、意欲も湧きませんよ。
自分の国がいい国だとわかれば、気持ちが晴れ晴れするし、国に誇りが持てます。
国を誇りに思えれば、自信も湧いてきますし、意欲も湧いてきます。
これが教育に最も必要な自己肯定感(セルフ・エステーム)を生み出すのです。
いま全国で行われている歴史教育は、どんなにいい先生が教えても、子供の柔らかい心をヤスリをかけ続けるのといっしょだとさえ思います。
全国の教室で子供たちの見えない血が流され続けているのです。
これを一刻も早く救わなければなりません。
私はもう待てないところまできているような気がします。
これが日本を取り戻す原点ではないでしょうか。
生徒達の文章を読み返しながら、自分に何ができのだろうかと、せきたてられるような気持ちになりました。
生徒達の文章を読み返しながら、自分に何ができのだろうかと、せきたてられるような気持ちになりました。
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