ここから第3章「近代日本の国づくり」に入っていきます。
まずアヘン戦争で日本が置かれている世界史的状況を理解します。
次にその現れである西洋列強の開国要求、なかんずくペリー率いる米艦隊の砲艦外交を学び、阿部正弘の苦渋の決断を理解します。さらに通商条約を各国と結ぶことで日本が西洋中心の国際法秩序に巻き込まれ、不平等条約の下で半独立国という中途半端な地位につかざるを得なかったことを知ります。
国際社会は、独立国(列強)と列強の植民地(有色人種地域)で成り立っており、半独立国(日本・清・トルコ・タイ)はいずれどちらかになる運命にありました。
この状況を理解できた武士たちは、国(藩・主君)への忠義から日本国(天皇)への忠義へとみずからの道徳を書き換えて行動するようになります。天皇への忠義を生きる武士のことを「志士」とよんだのが吉田松陰でした。
幕末の動乱の始まりです。
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