チャンネルクララで『保守とネトウヨの近現代史』の特集があり藤岡先生が登場した。
ちょうど本書を読了した(Kindle版)ところだったので、新しい教科書をつくる会が歴史になり一つの時代が終わったのかという感慨をもった。
自由社の『新しい歴史教科書』が検定不合格になり、正論編集長の田北真樹子氏や「日本の教育改革」有識者懇談会事務局長の勝岡寛次氏が相次いで「つくる会を批判し文科省の不正検定を擁護する」大論文を書くという奇妙な時代に本書が出版された意義はたいへん大きい。
20年前に共産党系の学者言論人がやった「藤岡討伐命令」を、田北氏や勝岡氏という「保守」の代表みたいな人たちががやっているという奇妙な光景が私たちの目の前に広がっているわけだから。
分かる人にはわかり分からない人にはわからないだろうな。
2005年くらいだったが八木秀次という人がつくる会を分裂させて、扶桑社もそれについて育鵬社という教科書出版社を立ち上げた(つくる会教科書の編集者だったM氏)。このとき八木氏と行動を共にしたのがN氏、M氏などの理事だったが、勝岡寛次氏もこのときつくる会の理事で八木氏と行動を共にした有力者だった。扶桑社が反つくる会の行動に出たから産経新聞も反つくる会になった。自由主義史観研究会を育ててくれた教育出版の明治図書まで扶桑社についたのは驚いた。要するに商売優先であろう。
あのときも「つくる会つぶし」の大工作だった(シナのスパイが絡んでいたという説があり週刊誌を賑わした)が結局はそそれに失敗したので、十数年かけてつくる会の教科書が不合格になったのを歓迎して叩いているわけだ。
私はつくる会の当事者とはいえないが、応援団の一人として執筆者の皆さんが怒りをこらえて「育鵬社の教科書が少しでも多く採択されればいいなあ」とおっしゃっていたのを目撃している。
しかし彼等は違った。「溝に落ちた犬は叩け」という文化の持ち主だったわけだ。残念なことである。
とにかく本書は自分の立ち位置を理解するのにとても役だった。
そういうわけでこの20年ぼくはいわゆる「保守」ではなさそうだとわかっていたが、本書を読んで「ネトウヨ」でもなさそうだとわかった。
まあ何かのグループに所属しているという意識はなかったのでそれはそれでかまわない。1995以来基本的な立ち位置は変わっていないということもわかった。
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おすすめです!
倉山満『保守とネトウヨの近現代史』(扶桑社新書)で来し方を振り返りこれからを思ってみましょう。
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