55時間目 近代日本の国づくりの完成(第4章の19)



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日露戦争に勝利した日本に対して、

欧米列強は不平等条約を改正せざるを得なくなりました。
本来であれば(国際法上は)立憲制度が成立した時点で対等にしなければならないはずだったが、
彼らは日露戦争の勝利を見るまで関税自主権は日本に与えなかった。
まさにビスマルクの言うとおりだったのである。
 
「ついこの間まで、ドイツは、たくさんの小さな国に分かれた弱い国でした。だから、フ
ランスやイギリスにばかにされ、おどかされてばかりいました。表では礼儀正しくつきあ
うように見えて、世界を動かしているのは、実は弱肉強食のおきてです。」
「彼らは、自分に有利なときは法律や条約を持ち出しますが、いったん不利だとわかれば、
法律を無視して、軍事力(軍隊)にたよるのです。だから、小国が独立を守るためには国
が一つにまとまり、戦争に強くなるしかないのです。」 
「私たちドイツはこうしたことにずっと悔しい思いをしてきました。ドイツを一つの国に
まとめ、がんばって軍事力を強くしてきたのです。彼らと戦っても勝てるようになりたい
と願いながら、愛国心を持って、国力を高める長い努力をしてきたのです。そして、今よ
うやく数十年のがまんが実ってきたばかりなのです。」 
大久保利通はドイツで面会したビスマルクにこう聞いてすべてを理解し、伊藤博文らに伝えた。
第二世代は強兵を実現しただけではだめであり、戦争で勝たなければ対等条約は実現しないと悟っていた。そして日露戦争に勝ち、幕末以来の目標を実現したのです。
 

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この記事を書いた人

昭和24年、埼玉県生まれ。昭和59年、大宮市の小学校教員に採用される。大宮教育サークルを設立し、『授業づくりネットワーク』創刊に参画。冷戦崩壊後、義務教育の教育内容に強い疑問を抱き、平成7年自由主義史観研究会(藤岡信勝代表)の創立に参画。以後、20余年間小中学校の教員として、「日本が好きになる歴史授業」を実践研究してきた。
現在は授業づくり JAPAN さいたま代表として、ブログや SNS で運動を進め、各地で、またオンラインで「日本が好きになる!歴史授業講座」を開催している。
著書に『新装版 学校で学びたい歴史』(青林堂)『授業づくりJAPANの日本が好きになる!歴史全授業』(私家版) 他、共著に「教科書が教えない歴史」(産経新聞社) 他がある。

【ブログ】
齋藤武夫の日本が好きになる!歴史全授業
https://www.saitotakeo.com/

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