感想文「不平等条約の締結」



日本史ランキング
クリックお願いします!別ウィンドウが開きます

感想文集:不平等条約の締結

★良い質問を紹介して、それに答えます。また、たいへんすぐれた感想を紹介します。内容は中学生レベルです。また、ご先祖たちの苦しみを自分のことのように考えた り心配したりできるのは、歴史を学ぶいちばん大切な学力です。学びましょう。

■イギリスは英、フランスは仏、ロシアは露で、オランダは蘭で、アメリカは「亜米利加」の中の米だと、初めて知りました。日米和親条約(にちべいわしんじょうやく)や日米修好通商条約(にちべいしゅうこうつうしょうじょうやく)など、むずしい言葉だと思いました。その中で、下田に領事館をつくるなどをきめました。(利根川)

★「条約」というのは、国と国の間で結ぶやくそく(法律)のことです。「和親」は仲良くすることですから、この条約は、日本とアメリカが「つきあい」をするやくそくをしたことになります。「修好」も国と国の交流をすることで、「通商」は貿易をすることですから、こちらの条約は、日本とアメリカが貿易を始めるやくそくをしたことになります。でも、この条約には、アメリカに有利で、日本に不利な不平等なやくそくがふくまれていました。これからは、日本は西洋の国々と上下関係のある交流を進めなくてはなりません。

■今日はむずかしくて、あんまりよくわからなかった。アメリカはなんで日本が開国してあげたのに、日本のほうが下の立場なのかと思った。「関税自主権」がイマイチ(イマニくらい)よくわからなかった。(山中)

★関税自主権(かんぜいじしゅけん)について、もう一度書きます。
 国と国が自由に貿易するのは両方が豊かになるためです。でも、貿易にはおそろしいところがあります。たとえばの話をしましょう。
 西洋は機械と工場で安いもめん糸ををつくります。日本やアジアの国は昔ながらの手作りなので、そんなにたくさん安くはつくれません。貿易をしなければ、日本は日本の中で必要なだけつくっていればよかったので、手作りでもよかったのですが、西洋は自分たちが使う量の何十倍も何百倍もつくってしまいますから、これを売ってもうけたいのです。
 大量生産した安い西洋のもめん糸が日本に大量に入ってきます。ふつう消費者は同じ品質なら安い方を買います。日本人が西洋のもめん糸ばかり買って、日本産のもめん糸を買わなくなったらどうでしょう。とうぜん、日本の糸をつくる産業も、糸の原料を作る農業も、糸を売る商業も、つぶれてしまいます。いろいろな輸入品で同じことが起こったら、たいへんなことになりますね。
もし対等な国どうしだったら、自分の国の産業を守るために、輸入したもめん糸に関税という税金をかけるのが西洋のルールです。そうすると、もとのねだんに関税ぶんのねだんをたして売るしかありません。そうしないともうけられないからです。そうやって、輸入品のねだんを国産品のねだんよりも高くしてしまうのです。そうすれば、国内の産業がほろびることはありません。また、税金は政府の収入にもなり、政治を進めるのにも役に立つから一石二鳥(いっせきにちょう)です。このように、西洋の国どうしは、おたがいに関税をかけあって、貿易をしながらも自国の産業を守れるようにしていたのです。
 でも、日本の幕府はアメリカの軍事力(ぐんじりょく)に負けて、条約を結びました。軍事力の強い方が自分の有利になるようにルールを作ったのです。だから、日本にとって不利な条約になり、日本は「関税を自主的に決める権利」をもてなかったのです。
ペリーのような大砲でおどしてやる外交を砲艦外交(ほうかんがいこう)といいます。世界は弱肉強食(じゃくにくきょうしょく)の西洋のルールで動き始めています。力が対等なら、不利な条約にはならず、関税も自分の国で決めるという条約を結べたことでしょう。しかし、そうはなりませんでした。アジアの国々はみな、西洋の工業と軍事力にやぶれていき、植民地にされてしまったわけです。しかし、私たの先祖である武士たちは、このピンチに立ち向かっていきました。

■阿部正弘は開国した。でも戦いたいという気持ちは、私と同じだった。不平等条約はひどすぎる。それにアメリカと貿易し始めたら、イギリス、「オランダ、フランス、ロシアまで、「貿易しろ!!」と来てしまった。これからの日本がどうなるか心配だ。(守屋)

■不平等条約はずるい。昔の中国と日本みたいにまた上下関係が始まってしまった。西洋人が悪いことをしても、日本の裁判が信じられないなんて、そっちはやりたいほうだいじゃないかと思った。関税自主権が認められないのもくやしい。西洋の物がたくさん売れて、日本の物が売れなかったら、いまの会社みたいなのが商品が売れなくてとうさんしてしまうからだ。開国という選択(せんたく)がまちがっていたのだろうか?(阿久根)

■今日の授業で、やっぱり日本は不利な立場にいることがわかった。アジアの国々は、手も足も出なくて、植民地になったところも少なくない。日本もひとつ選択をまちがえたら、支配されてしまうだろう。このころ生きていた将軍、朝廷、武士たちは、さんざん頭をなやませただろう。日本はどっちを選択しても、有利な立場にはなれないと思う。それだけ、経済力も、戦力もなくなってしまったからだ。通商条約は、日本を馬鹿にしたような条約だと思った。「おまえたちは、力がないのだから、従え!」と言われているようで、くやしかった。でも、この時の日本は、何も抵抗できなかったのだと思う「日本」という国がほろびないために、なんとかこのピンチをのりこえてほしい。(高橋)

■日本は開国したが、開国しなければやられてしまったと思う(攻撃されて)。しかし、開国しても、けっきょく不平等条約を結んでしまった。本当にどうすればよかったのだろう。阿部正弘は大変だった。すごく大変なことに、にほんがぶつかっ他のだと思う。 ぼくは、幕府のせいでこうなってしまっているので、幕府をたおす運動を始めてみればいいと思う。(根本)

■日本が修好通商条約を結んだら、それは不平等条約だった。日本は関税を自分たちで決まられなくなってしまい、危ないじょうきょうです。それに外国人が犯罪をおかしても、その犯人の国の政府がさばくことになってしまいました。これは、あまりにもひどいと思います。これで支配されたら、日本どころか、世界中が支配されて、世界は西洋のもになっていたかもしれません。でも、いま日本があるから、何かが起こったのだなと思いました。(佐藤り)


歴史 ブログランキングへ
にほんブログ村 歴史ブログ 日本史へ
にほんブログ村


  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

昭和24年、埼玉県生まれ。昭和59年、大宮市の小学校教員に採用される。大宮教育サークルを設立し、『授業づくりネットワーク』創刊に参画。冷戦崩壊後、義務教育の教育内容に強い疑問を抱き、平成7年自由主義史観研究会(藤岡信勝代表)の創立に参画。以後、20余年間小中学校の教員として、「日本が好きになる歴史授業」を実践研究してきた。
現在は授業づくり JAPAN さいたま代表として、ブログや SNS で運動を進め、各地で、またオンラインで「日本が好きになる!歴史授業講座」を開催している。
著書に『新装版 学校で学びたい歴史』(青林堂)『授業づくりJAPANの日本が好きになる!歴史全授業』(私家版) 他、共著に「教科書が教えない歴史」(産経新聞社) 他がある。

【ブログ】
齋藤武夫の日本が好きになる!歴史全授業
https://www.saitotakeo.com/

コメント

コメントする

目次